浅間山噴火2009/2/2による「まえちゃんねっと」接続履歴の分析
2009/2/7まえちゃんねっと前嶋 美紀
2004年の浅間山噴火の時の接続履歴の分析は、数理設計研究所・玉置氏のレポートがある。
そこに記録されている私のコメントには、「噴火後24時間で2,400,000ヒット」(240万ヒット)とあるが、 さて2009/2/2の浅間山噴火では、どのようなヒット数の推移がみられるか? 玉置氏の手法と同様、1時間毎のヒット集計の推移でレポートを作成してみた。
調査対象は、弊社の 防災支援サーバー (bousai.maechan.net)ならびに まえちゃんねっと (maechan.net)に加え、
弊社サーバで運営されている浅間山や火山に関係するサイト、北軽井沢ネットワーク と 火山の会 の ドメイン kitakaruizawa.net および kazan-net.jp も、各々主催者の許可を頂いて同様の手法で分析を行った。 更に ある火山学者のひとりごと のドメインである arukazan.jp についても、主催者である千葉達朗氏より 接続履歴をご提供いただいて、同様に分析を行った。
※ヒット数とは、ブラウザでWEBページを表示する際にサーバへ送るリクエスト(データの転送要求)の回数のことであり、
ページビュー(あるHTMLページが閲覧された回数)とは異なる。 2009/1/31 00:00〜2009/2/7 00:00 までの1時間毎のヒット集計の推移
◆噴火警報が発表された後のヒット数の増加率
気象庁の噴火警報が発表された後の、ドメイン毎のヒット数の増加率は各々下記のとおりである。 (直前1時間のヒット数を1として、直後1時間と直後2時間の各々のヒット数および倍率を示した)
○bousai.maechan.net のヒット数の立ち上がりが際立って見える。
実際の浅間山の状態を視認することができる、画像情報への関心が高いことの現れだろう。
◆噴火直後のヒット数の増加率
同様に、噴火直後のドメイン毎のヒット数の増加率は各々下記のとおりである。 ただし、噴火直後弊社への過大な接続要求が発生したため、 2系統あるうちの1系統のルータが、約40分間一時的にハングする事態に陥った。 そのため、arukazan.jp と kazan-net.jp 以外の噴火直後の1時間の増加率は、 事後に記録されているヒット数から求めた増加率を3倍した参考値である。
○噴火した直後にルータがハングしているので、明確には見えてこないが、
噴火警報が発表された時ほどの劇的な増加率は認められない。 噴火が深夜の発生だったことも要因と思われる。
◆arukazan.jp を除く、弊社回線での総ヒット数
・今回の噴火後24時間での総ヒット数は、9,188,026ヒット(およそ920万ヒット)に及んだ。 2004年噴火時の、約3.8倍のアクセスがあったことになる。 ・1時間毎の最大総ヒットは、2/2 15:00-16:00の1時間で、514,722ヒットであった。 ○手前味噌ではあるが、噴火直後に一時的にルータがハングしたものの、 弊社の設備類が、これだけのヒット数にも耐え抜いたのはうれしい限りである。 2009/1/31〜2009/2/7 までの日毎のヒット集計の推移
◆日毎の推移
・bousai.maechan.net は、噴火当日に平時のおよそ90倍のヒット数を記録した。 kitakaruizawa.net は、それに続き平時のおよそ12倍のヒット数を記録した。 他のドメインは、平時のおよそ4.2倍〜4.5倍の増加率に留まった。 ・maechan.net と arukazan.jp 以外は、噴火後順調(?)に平時の状態に戻りつつあるようだ。 ○maechan.net の戻り方が悪いのは、各メディアで放送された映像を求めているのか? それとも、露出度が高かったことによる「まえちゃんねっとって何ぞや?」という関心の現れか? ○arukazan.jp に限っては、噴火当日のヒット数には及ばないものの、あまり衰えを見せていない。 掲示板上で、降灰状況の調査報告等が行われているためだろうか? | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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